- DDR SDRAMメモリとは?
- DDRのアナログ波形品質の評価
- DDRの論理機能の評価
- DDR向けソリューション
- 関連製品
- 関連リンク
DDR I/IIメモリは、従来のSDRAMとは違い、より多くの伝送帯域を実現するために、信号のダブルデータレート(立ち上がり、立下りの両クロックエッジ)を使用する技術などを採用した新世代メモリです。これにより、従来では133Mbpsまでが限界であった伝送帯域ですが、200M、333M、400Mbpsと大幅な高速化が可能です。
DDR Iでは、メモリ・コアの2nプリフェッチ構成(2×n
bit分のデータの読み出し/書き込みを1回で行う)と、1クロックで2回のデータ転送を行うI/Oメカニズムの採用により実現しています。つまり、DDRの1動作は、2n
bitのコア読み出し/書き込みと、1/2クロックでn bit転送の2回繰り返しを行うことになります。これに対し、DDRIIは、4nプリフェッチ構成と、1クロックで4回のデータ転送を行うI/Oの採用により実現しています。これらの技術により、より高速の転送レートを実現しています。
次に特徴的なのは、新設された双方向データストローブ信号(DQS信号)です。これにより、データ信号の送信・受信のタイミングを最適にしています。送信時にはDQS信号のデータ信号と同時に送り出し、受信側が正確にデータの取り込みが可能になります。データの読み出し時は、DQSのエッジ位置で、書込み時はDQSのセンターで取り込むことにより、受信側がマージンをもって動作できるように工夫されています。
また、低振幅電圧動作、差動クロック入力などの技術も採用しています。これらの技術により、低消費電力、対ノイズ性の向上などが実現されています。より詳細な仕様については、半導体関連の規格規定団体であるJEDECにてご確認ください。
| 項目 |
DDR I |
DDR II |
| 動作クロック |
100/133/166 MHz |
200/266/333 MHz |
| 伝送レート |
200/266/333 Mbps |
400/533/667Mbps |
| プリフェッチ |
2ワード |
4ワード |
| バースト長 |
2/4/8 |
4/8 |
| 電源電圧 |
2.5V |
1.8V |
| 消費電力 |
418mW(133MHz時) |
304mW(266MHz時) |
| パッケージ |
TSOP |
FBGA |
DDRI、IIそれぞれの主な特徴
これらのDDRメモリは、コスト面でSDRAMに相当する金額に下がってきたことも手伝い、採用されるケースが増えてきています。また、大量のデータを扱う機器が増えてきたことから、映像系を中心に採用されています。
このような高速でパラレルバスを実装される際には、従来では気にしなくても問題のなかった、アナログ波形品質やチャネル間スキュー量が問題になってきます。また、複雑な動作をするメモリへの読み書きやバス使用効率などの機能検証も重要です。これらを正確に評価するためには、以下でご紹介することに注意して、テストプランを立てておくことが重要になります。
ページトップに戻る
プロービング
1.オシロスコープ用InfiniiMax
現在の組込系で使用されるDDRメモリの場合、アナログ波形品質やチャネル間スキューをモニタされる際のテストポイントを作りこむことが非常に難しくなっています。配線は多層基板の内層を通り、CHIP実装の場合はBGAになっており、物理的にコンタクト出来るポイントがほとんど無いのが現状です。また、高速データレートになり、既存パッシブプローブを使用しての測定では、帯域制限を起こして満足な測定が不可能です。
これらの問題を解決する方法は、僅かなポイントでも接続可能な広帯域のアクティブプローブを使用することです。また、最近でははんだ付け可能でフレキシブルな接続が可能なアクティブプローブが登場しています。これを採用することにより、測定する人による誤差を減らし再現性を確保できますので、高精度でかつ、信頼性のある測定が可能になります。
アジレント・テクノロジーでは、InfiniiMaxシリーズ・アクティブ・プローブシステムにより上記の利点を提供致します。オシロスコープの帯域を制限しないより広帯域をもち、プローブ先端で帯域保証をいます。かつ、ダンピング抵抗を採用して測定対象へのプローブによる波形の影響を最小限にすることで忠実にアナログ波形を測定します。
|

オシロスコープ+InfiniiMax |

はんだ付けイメージ |
2.ロジック・アナライザ用インターポーザ
一方DIMMを採用されていて、かつ、プロトコル検証をされる際は、インターポーザタイプが便利です。これをロジックアナライザと共に使用することにより188pinを超えるバスに流れる信号を一度に補足し、論理回路が期待したとおりに動作しているのか、メモリへの読み書きが期待通りできているのかどうかを確認いただけます。
インターポーザの対象としては、DIMMとSO-DIMMになります。SO-DIMMは、そのサイズの小ささが受けて、多くの組込系で使用されています。
現在、DDR200、266、333、400、DDRII400、533までのDIMM、SO-DIMMが市場にでており、それに対応したインターポーザを入手いただけます。
|

DDR400 DIMM 解析プローブ例 |

DDRII-533用 SODIMM解析 |
3.コネクタレス接続
高速伝送の場合、伝送路上にコネクタをつけることで寄生容量による容量成分が増えて、伝送波形の品質を劣化させる悪影響が出てきます。このような問題を避けるために、コネクタレス接続が開発されました。
この製品はロジックアナライザと共に用いていただくもので、事前に評価対象基板上にコネクタを設けていただかなくても、テストポイントだけ用意いただければ実際の信号に低容量で接続可能です。
さらに、後からでもコンタクトできることから、事前のコネクタを用意するコストなどが削減可能です。これにより、高付加価値製品で市場にコネクタをつけて出荷することで事後の不良に対応されているような場合は、部材コストの削減にもつながります。
|

ソフトタッチ
コネクタレスプローブ例 |
終端抵抗・裏面ビアへの
オシロ・ロジアナ共有接続 |
ノイズ・ジッタの評価
高速伝送を妨げる要因はいろいろありますが、その中でもノイズ・ジッタは大きな割合を占めます。また、これらへの対策が可能になれば、より容易に仕様通りの機能を実現することが可能です。ここで重要なのは、それを実現するために、どうやればその個々の原因を切り分けていけるかという評価手法を知っていることです。それにより、短時間で的確に切り分け・対策が可能になります。
ジッタの切り分け
リアルタイムオシロスコープを使って、さまざまなジッタ成分の切り分けの手法をご紹介します。LSIに提供されるクロック信号にジッタが乗っている例です。
|

クロック信号への各種解析例
< 拡大図 > |

クロック信号への各種解析例
< ロングスパン > |
一見普通に見えるクロック信号ですが、周期のヒストグラム解析を行うと3つピークがあることがわかります。このことから、一定周期の信号ではないことがわかります。また、特定の成分による影響があると想像できます。
次にトレンド解析ですが、縦軸周期(理想周期からのずれ)、横軸イベント数のグラフ表示です。これにより周期的な変動があるかどうかなどを判断できます。これをより鮮明に浮かび上がらせるのが、FFT解析です。周期変動に対してFFTをかけ、周波数軸での解析をします。
上の例では、周期456MHzのクロックに対して、1/4にあたる114MHzの成分が抜けてきているのが分かります。対策としては、逓倍器の強化・バンドパスフィルタの採用など、システムに合わせた対策が考えられます。
アイダイアグラムの評価
-
DDRの場合、DQSを中心に動作していきますので、DQSを基準としたアイダイアグラムをモニタいただくことが効果的です。このアイダイアグラム評価により、時間軸でのジッタ、電圧軸での減衰・リンギングなど、それぞれのマージンがどれくらいあるのかを一目で確認できる非常に有効なツールです。アジレントのソフトウェアCDR機能(クロックデータリカバリ)を使えば、DQS信号から基準信号を再生して、それをもとにアイダイアグラム解析ができますので、DQSとDQのタイミング誤差だけを注力してみることが可能です。
-
アイダイアグラム評価では、重ね書き&マスクテストによる不具合解析で、非常に多くの情報を得ることができますが、どのような瞬間にマスク違反が起きたのかをみることができません。つまり不具合があることはわかりますが原因の解析までは充分にできないケースがあります。それを解決するのが、アジレントの提供するマスクアンフォール機能です。この機能は、マスク違反が起こった瞬間の連続波形データに戻り、その違反がどのような状況の中で起こったのかをみることが可能です。これによりパターン依存性のマスク違反なのかどうかといった、より詳細の解析が可能になります。
|

DQS・DQによるマスクテスト例 |

マスクアンフォールの例 |
ページトップに戻る
実際にシステムを組み上げて機能確認をしたところ、どうも想定していた通りに動かない。そんなケースは、ままあります。「メモリへのRead/Writeがきちんと出来ていないようだ」そんなときにどう切り分けていくのかを紹介します。
などいくつかの確認項目があります。
コマンド確認
まずは想定しているコマンドが流れているのかの確認から入ります。
DDRのReadコマンドの場合、コマンドバス、データバスなど以下のように動作します。

コマンドフロー図
これを実機で確認したのが以下の図です。コマンドの流れと同時に各データの値、タイミング情報などの確認もできますので、不具合点の効果的な把握が可能です。

リードサイクル例
バス使用効率検証
また、このような情報をロングメモリで取り込めば、どれくらいの頻度で想定しているコマンド(この場合、Readを赤色に色つけ)が流れているかを確認いただけます。
アジレントのロジックアナライザは、Windows上で動くオフラインビューア機能でも、本体上でも高速に動作するようになりましたので、ストレスなく見たい情報を確認いただけます。

FPGAを使用されている場合
-
試作段階ではFPGAを使い試作されるケースが多いと思います。従来、シンプルな回路では小ゲート数のFPGAを使用し、シミュレーション中心の検証だけで、希望する回路が実現できていましたが、最近のトレンドとして、大規模ゲート数に100Mを越える高速クロックを複数ドメイン使用して使用するケースが増えてきています。
-
そのようなケースでは、アジレントからの新しいFPGAへの検証ソリューションとして、FPGA ダイナミックプローブ
アプリケーションソフトウェアをお勧めします。FPGA内部の最大8192ノードを再合成・配置配線無しでモニタ可能です。これにより、従来は1IOピンあたり1信号しか接続できなかったので制限されていたモニタ可能ノード数が劇的に増えますので、見たそうだったポイントも事前に設定しておくことで検証が可能になります。再合成・配置配線のやり直しは、ゲート数が大きく使用効率が高いものでは半日を超える時間を費やす作業で、かつ不具合の回数だけやり直す必要がありましたが、これにより大幅な時間短縮が可能です。
-
測定自体にはFPGA内部リソースを使用せずに、外部に接続するロジックアナライザを使用します。FPGAへの物理的接続に制限は特にありません。
-
これにより、ボード全体のDDRなどのメモリバスや、マイコンのコマンド・アドレスバス、そして、FPGA内部までもが同時に検証できますので、システム全体の不具合解析から、FPGA内部の設計検証まで幅広い解析が可能になります。
-
こちらから、FPGAダイナミックプローブの詳細についてご覧頂けます。
ページトップに戻る
各製品、ソリューションについての詳細は、以下の関連製品リンクからご覧下さい。
ページトップに戻る
ページトップに戻る
ページトップに戻る
|